渡辺コラム

健康は他力本願ではなく自力本願です。

「糖尿病の薬を飲んでいて血糖値が正常」「痛み止めを飲んでるから痛くない」
これは本当に健康と言えるでしょうか。

そんなことはないと思います。

薬を飲まなくても血糖値が正常であったり痛みがない状態が本当の健康だと、誰もが思うはずです。

西洋薬の種類が増え、人の体はある程度コントロールできるようになりました。血圧を下げられます。血圧を上げることもできます。血糖値を下げられます。鼻水を止められます。痛みを止められます。体に入ってきた菌を殺すこともできます。その効果はすごいものがあります。

しかし、本当に体を治しているかというとそうではありません。だから、コントロールを続けるために飲み続けてと言われます。

あくまでコントロールだと知ったときに、いくつか考えなければならないことがあります。

糖尿病であれば、インシュリンを放出する膵臓の弱りが考えられます。だから薬によってコントロールができても、これまで通りの食事をしてもいいわけではありません。膵臓を楽にしてあげるように砂糖を多く使った食べ物は控えなければ本当の改善は見込めないのです。

痛みもそうです。膝が痛い時に痛み止めを飲んで登山に行ったとします。痛みを止めているだけで、膝を治しているわけではありませんので、登山行くとさらに膝が酷使され状態が悪くなってしまいます。

つまり、薬によって体をコントロールしてしまうことで、症状を隠してしまい、反って体を追い詰めることがあるということです。薬で症状を抑えても養生を怠ってはいけないのです。

また、予防接種である種の感染症を予防することができますが、その予防接種はその感染症にしか効きません。様々な病原菌やウイルスに対応しようと思えば、あなた自身の免疫力を高めておく必要があります。
それに、予防接種はその免疫に「こいつが敵だぞ」と覚えさせ、体に侵入されたときに素早く撃退させるのが目的ですが、本体の免疫がしっかりしていなければ予防接種で敵を覚えさせたところで効果が不十分になる可能性があります。

薬を使っていれば全て解決とはいきませんので、慢心しないようにしないといけません。

それに薬には副作用は付き物です。

喉が渇いて仕方ない。便秘になった。動悸がする。湿疹ができた。肝臓が悪くなった。腎臓が悪くなった。
これらのことは決して珍しいことではありません。

抗生物質は病原菌だけでなく腸の有用菌を殺してしまいます。特に幼少期に抗生物質を使い腸内細菌叢がちゃんと形成できなかった場合、クローン病や全身性エリテマトーデスなどの自己免疫疾患にかかりやすくなることが分かっています。


昨今の日本人は、定期的に健診に行き、定期的に医療機関で診てもらい、定期的に薬をもらうことが、当たり前になり過ぎて「健康は作ってもらうもの」「お医者さんにお任せしとけばいい」という風潮が強過ぎるように感じます。

医療や薬に丸投げしてあなた自身が何も気を付けることなく、これまで同様の生活をしていれば、たとえ薬でコントロールしていても体はこれまで以上のスピードで痛んでいくでしょう。薬はコントロールするものであって治すものではないのですから。

人の体はすごく良く出来ています。

体の痛みは体の異常を知らせ、体を休ませろというサインです。免疫は有用菌は攻撃せず病原菌のみを攻撃します。
この体の素晴らしい機能を活かせられるように、体をイジメないように、薬でコントロールするばかりでなく、養生をしっかりしていきましょう。

健康の根本はあなた自身の食生活であり運動であり睡眠であり感情にあります。他力本願ではなく自力本願という考え方が大切なのです。

  • 健康相談
  • お問い合わせ

無料健康相談

メニューを閉じる