渡辺コラム

アトピーは掻くのをやめても治りません

子:「かゆいよ~」

親:『かくな!かいたらひどくなるでしょ!」

というやりとりを目にすることがあります。
もちろん良かれと思って叱っているのだと思いますが、これは結果的にただの拷問です。

アトピーのかゆみというのは半端ではありません。そのかゆみを我慢することはそもそも生理的に不可能なのです。不可能なことをやれというのは拷問でしかありません。
そしてそのかゆみを無理に我慢しようとすると、その瞬間的にとてつもないストレスが溜まりむしろ強くかいてしまい、傷になってしまいます。

そもそも「掻く」というのは何なのかを考える必要があります。

蚊に噛まれたかゆい、毛虫に刺されてかゆい、かゆみが起こったところを人は掻きます。これは患部に入り込んだ毒を手をショベルにして掻き出すための行動なのです。つまり、掻くというのは排毒であり体を守るための防衛反応なのです。

当店に相談に来られる方には掻くことは特に問題ないとお伝えしています。実際に問題になるようなことは特にありません。むしろ掻いたらいけないというストレスから解放されることで改善の方へ向かうことの方が多いと実感しています。

そもそもアトピーはアレルギー疾患です。掻かなくても炎症は起こるのです。掻いた時のダメージがアトピーを悪化させたように見えますが、アレルギーの炎症と掻き傷は別物と捉えましょう。

しかし注意点があります。掻くのは防衛反応なので肯定すべきですが、手はキレイにしておきましょう。バリア機能の壊れた炎症部分を掻くわけですから、手が汚れていると逆に毒を入れてしまうことがあるからです。

【まとめ】
・アトピーのかゆみを我慢するのは生理的に不可能。ストレスになるばかりで逆効果。
・かゆみが起こったところを掻くのは防衛反応。むしろ受け入れるべき。
・手が汚いと逆に毒が皮膚に入ってしまうので手はキレイにしておくこと。

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