渡辺コラム

毒と認められていない毒がある。過去の公害病や薬害に学ぶ

高度成長期、日本では公害病で多くの人が大変な人生歩むことになりました。
水俣病とイタイイタイ病の症状をYouTubeなどで見てください。本当に悲惨な病気です。

悲惨なのは病気だけではありません。会社や専門家や行政の対応にも悲惨なものがあったのです。

水俣病はメチル水銀が神経細胞を犯すことによって、立ち上がることすら困難になったり、震えが止まらなったりする病気です。

当初、原因は細菌かウイルスとされていましたが、一向にそのような細菌もウイルスも特定することはできず、そのうち工場の排水が怪しまれるようになります。地元の多くの人は勘付いていたそうです。

しかし、会社側は否定。専門家を雇い、工場排水は無関係だと専門家に主張させます。県や国は専門家がそういうならと、手を引いてしまいます。行政が原因を突き詰めようとしなかった理由には、その工場に多くの地元の人が働いていたこともあったそうです。この会社を潰してしまうと、そこで働く人たちの生活はどうなるのかと。

水俣病患者が現れてから10年以上経ったのちに、工場排水から出ているメチル水銀が原因であることが認められました。

この事例から学ぶべきことはたくさんあります。

化学物質により人はおそろしい病気に繋がるということ。
責任を逃れ、利益を貪り続ける会社があるということ。
専門家は雇い主を弁護する仕事をすることがあるということ。
行政も政治も見て見ぬふりをすることがあるということ。

今回は熊本県の水俣病の例を使いましたが、他の公害病にも薬害にも同じ要素があります。

今なお、アトピー性皮膚炎や食物アレルギーが増えています。増えているということは原因が野放しになっている可能性があるということです。

人はみな誠実なわけではない。そうは思いたくないものですが、水俣病の例のような例があるのです。
過去の公害病や薬害に学びましょう。今日あなたが口にしている物の中にも、見て見ぬふりをされているだけの毒があるかもしれません。疑わしい物は避けていきましょう。

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