渡辺コラム

アトピー悪化の隠れた原因?「黄色ブドウ球菌」と正しい洗い方ケア

「しっかり保湿しているのにアトピーの痒みが引かない」 「掻き壊した部分から液(ジュクジュク)が出て広がってしまう」

そんな症状にお悩みの場合、皮膚の表面で「黄色ブドウ球菌」が増殖しているかもしれません。

今回は、とびひの原因にもなる黄色ブドウ球菌がアトピーに与える影響と、今日から実践できる正しい洗い方のコツについて解説します。

1. なぜ黄色ブドウ球菌でアトピーが悪化するのか?

黄色ブドウ球菌は特別な菌ではなく、私たちの身の回りのどこにでも存在する「日常的な菌」です。

本来、健康でバリア機能がしっかりしている肌であれば、多少繁殖しても大きな問題にはなりません。しかし、アトピーなどでバリア機能が低下した皮膚には容易に侵入し、激しい痒みや悪化を引き起こす原因になります。

皮膚の上で増殖した黄色ブドウ球菌に対抗しようと身体の免疫が働くと、そこで激しい戦いが起こり、結果として皮膚の炎症がさらに強まってしまうのです。

2. 驚異的な増殖スピード!まずは「物理的に洗い流す」

細菌は非常に強い繁殖力を持っています。仮に30分に1回細胞分裂を繰り返すと、1個の菌が24時間後には計算上約280兆個にまで膨れ上がります。(※実際は栄養不足や過密状態によりここまで増えることはありません)

このように爆発的に増えて炎症を招く菌に対して、最もシンプルかつ効果的な対処法は「物理的に洗い流すこと」です。

肌に負担をかけずに菌の密度を下げる意識を持ちましょう。

3. 「消毒のしすぎ」は逆効果?常在菌バリアを守ろう

「菌が増えているなら、アルコールや強力な消毒液で撃退すればいいのでは?」と考える方もいるかもしれません。しかし、日常的な消毒のしすぎはおすすめできません。(※医療的な指示など、緊急時は除きます)

なぜなら、私たちの皮膚には病原性のない「皮膚常在菌」が棲みついており、これが悪質者(病原菌)の侵入を防ぐ天然のバリアとして機能しているからです。

消毒液で常在菌まで全滅させてしまうと、肌の上に「無防備な空白地帯」ができてしまいます。その無菌状態になったスキを突いて、繁殖力の強い黄色ブドウ球菌が真っ先に侵入してくるリスクが高まるのです。

4. アトピー肌を優しく守る「洗い方」3つのコツ

黄色ブドウ球菌を適切に減らしつつ、肌のバリア機能を壊さないための正しい洗い方のポイントをまとめました。

  • 痒みが強まったら、まずは一度洗ってみる 「急に痒みが強くなってきた」と感じた時は、皮膚表面で菌が増殖し始めているサインかもしれません。一旦軽く洗い流してみるのが効果的です。

  • 基本は水洗い、または軽めの石けん 菌類は湿気や皮脂のベタつきを好みます。基本は水やぬるま湯で十分ですが、肌が油っぽくベタつきが取れない場合は、低刺激な石けんを軽く使いましょう。

  • 素手で優しく洗う ナイロンタオルやスポンジでゴシゴシ擦るのは厳禁です。荒れた皮膚を傷つけてしまい、余計に菌が侵入しやすくなります。手のひらに泡を立て、撫でるように洗いましょう。

おわりに:肌のトラブルでお悩みの方へ

アトピーや肌荒れは、単純に「薬を塗る」「保湿する」だけでなく、皮膚の菌環境(美肌菌と悪玉菌のバランス)を整えていく視点も大切です。

アトピーのご相談なら「サンポウ」へ

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